鳴鐘市 ・地勢、気候 東部には山麓、中部には平野、西部には湖があり、市の中央を東西に流れる香春川が湖に繋がっている。 市を南北に縦断するようにJR線と新幹線、高速道路が走っており、JRの2つの駅を中心に市街地が形成されている。 市街地から離れると広大な農耕地が広がっており、集落が点在している。また、市の北東部にある山の麓では工業団地を構える。 山岳部には自然が多く残っており、数多くの動植物が生息している。 市全体の人口は約12万、7割の住人が市内で勤めている。 気候は四季がはっきりしている。春と夏は比較的過ごし易いが、夏は暑く、冬は降雪が多い。 山岳部では夏でも気温が低いため、避暑地となっている。冬場は豪雪地帯であり、道路の通行止めが起こることもある。 ・歴史 鳴鐘の歴史は古く、飛鳥時代は鳴鐘大社の所領地が始まりとされる。 平安時代には鳴鐘大社と5つの社寺が管理する土地として、現在とほぼ同じ区分が確立、江戸時代まで維持されることとなる。 明治時代の廃藩置県で1市5町に分かれたが、平成の市町村合併で合併、現在に至っている。 ・行政 市町村合併以前から市町の結びつきは強く、市から町へ、町から市への就労者の流れがあった。 合併後は、市町を結ぶ幹線道路の整備や、JR鳴鐘駅周辺の再開発が盛んで、オフィス街が発展している。 昨今、自然を求めて都市部からの人口流入が各地で起きているが、鳴鐘市においては他の市に比べると穏やかである。 イギリスのとある地方都市と姉妹都市提携を取っており、こちらとの交流は非常に盛ん。 市として留学を推奨・支援をしており、毎年少なくない学生が姉妹都市へ留学をしている。 ・交通 鉄道はJR鳴鐘駅とJR香春駅がある。JR鳴鐘駅は新幹線も停車をする。快速電車を使うと都市圏へは約60分でいける。 道路は湖沿いを走る国道と、山の麓を走る県道の2つが主要道路となっている。高速道路のICは市北部にあり、工業団地とアクセスする。 バス路線は市営のみで、新市街と旧市街を中心に走っている。各集落では市営の予約制バスが運用されており、活用されている。 ・経済、産業 農業で主体になっているのは米作であるが、多くが兼業農家である。 南東部と北西部では果物の生産が盛んであり、ブランドとして確立されている。主に梨、ぶどう、スイカ、メロンが生産される。 工業においては、豊富な水量を利用した半導体製作など、電子関連の企業が多い。他には住宅関連企業が工場を構えている。 伝統工芸では、刀鍛冶、陶芸、日本酒が認知されており、香春の名水と質の良い米を使った日本酒は、国内でも有名となっている。 ・文化、祭礼 鳴鐘大社及び他の神社では春と秋には祭礼が行なわれており、特に春の鳴鐘祭礼は盛大に執り行われている。 鳴鐘祭礼は現在、4月の第二土曜・日曜に行なわれ、この日は市内の企業、商店も祭礼に合わせた営業を行なう。 鳴鐘祭礼の初日は、鳴鐘大社の鐘が1度打ち鳴らされることから始まる。その鐘が聞こえた社寺の鐘も1度打ち鳴らされ、市内全部の鐘が打ち鳴らされることとなる。 その後、各神社に奉納されている太鼓や山車が出され、宵宮ではそれぞれの太鼓や山車が市内を練り歩く雄大な祭りである。 2日目は奉納神楽、神事が行なわれ、鳴鐘大社に集まった太鼓・山車は神事の終わりと共に所属する神社へと戻ることで祭礼は終了する。 夏の祭礼は5つの分社が行なうことになっている。特に玉蝉神社の奉納神楽は艶やかなことで有名である。 秋の祭礼は奉納神楽と神事が鳴鐘大社で行なわれるが、春の祭礼と比べると落ち着いた物となっている。